ようやく大好きなドイツへ入る。とはいえ東ドイツは初めてなので少し緊張。
列車が国境を超えると、一変して人も雰囲気も明るくなり、何故かようやく帰って来たという気持ちになる。

国際列車が到着するOstbahnhof(オスト駅)は壁の東なのでまだ駅以外は栄えていないが、 中心であるZoologischer Garten(ツォー駅)は壁の西なので割と栄えているというように、未だに東西の違いがはっきりしている。

ホテルをZoo駅のinfomationで予約してもらったら、カイザーヴィルヘルム教会近くのとてもいい場所のホテルだったので一安心。 まだ日も高かったので、まずユダヤ博物館へ行ってみることにする。

迷路のような館内はユダヤの歴史を暗示しているかのよう。
奥まった場所にある三角形の部屋は、瞑想の部屋なのか細く高い隙間から洩れ差し込む光は自分の居場所を曖昧にさせる。
展示方法もとても面白く、学べて楽しめる美術館だった。

この日は1時間程しか開館せず、チケットを持っている人のみの入館だったのだが、 笑顔の可愛い受付の女性がこっそり無料で入れてくれた。
プラハで嫌な目に遭った後だけに、何と良い人なのだろうと本当に嬉しくなった。

photo : ユダヤ博物館
Kaiser-Wilhelm Gedachtnis Kirche
カイザー・ヴィルヘルム記念教会


1888年に死去したヴィルヘルム皇帝のために19世紀末に建てられたネオロマネスク様式の教会。
1943年の空襲で破壊されたが、修復せずに戦争の悲惨さを忘れないためのモニュメントとして、 繁華街の真っただ中に廃虚の痛ましい姿で佇んでいる。
青く光っている建物は、新しく建てられた教会で、この青いステンドグラスが美しい。

破損した塔を見上げる度に心が痛くなる。


鋭角に切り取られた部屋の床には鉄の顔が鏤められている。
ユダヤ博物館

ダニエル・リベスキンド設計。1998年に竣工し、斬新な建物のみの見学ツアーが催行されて話題を呼んだ。 2001年に本格オープンしたばかり。




無数の顔の上を歩くと、顔の表情と同じように泣いているようにも笑っているようにも聞こえる不思議な音が涼しげに響き渡る。
その音は心をきゅうっと締め付けて、とても厳かな気持ちにさせる。
Brandenburger Tor ブランデンブルグ門

1788〜91年にプロイセン王国の凱旋門として、アテネの神殿の門を手本に建てられ、ドイツ古典主義建築の傑作と言われる。

門の上の勝利の女神と4頭立ての馬車カドリカは、 1806年にプロイセンを破ったナポレオンがパリへ持って行ってしまったが1814年にベルリンに戻った。

東西分裂時代は門のすぐそばに壁が築かれていた為、この門をくぐり通ることは出来なかった。
今日は月曜日で美術館は殆どが休館なのでその他の見るべきところを。

まず壁博物館・チェックポイントチャーリーハウスへ。
もっと歴史について勉強しておくんだったと後悔。館内ではビデオ上映もされていて当時の人々の姿や壁が壊される瞬間の歓喜の笑顔に思わず涙が溢れる。

その後ドイツ連邦議会議事堂へ。
22:00まで無料で見学できる観光客の耐えない場所。朝通った時も大行列で、夕方になってもその列は続いている。 それでも夕方は昼よりは少し列は少なくなっていたので並ぶことに。
入念なセキュリティチェックを受けて中に入り、エレベーターでドームの上部へ。
そんなに高く上がった感じはしなかったのに降りてみるとすごく見晴しが良くて驚いた。目の前にベルリンの街が広がる。夕日が大きく赤い。

議事堂を後にして次はポツダム広場へ行き、ぶらぶらと散歩をして帰る。

←ベルリンを回るのに最適な2階建てバスから見た景色。
ベルリンの交通機関が72時間乗り放題というベルリン・ウェルカムカード(21€)があるので買うと便利。
Haus am Checkpoint Charlie
壁博物館・チェックポイントチャーリーハウス


1961年8月13日のベルリン封鎖当時の市内の様子や、東側から逃れてきた時の色々なルートや手段がパネルや写真で展示されている。
壁を越える為に実際に利用された車や気球などの展示のほかに、壁を題材にした絵やイラストも多く展示している。
例えば、境界となった建物の4階から飛び下りる人の写真や、壁を乗り越え切る直前に銃弾に倒れ息絶えた少年の写真、 トランクを改造して婚約者を連れ出した人の実物のトランク、地下通路を作るために掘るのに使った木製器具など。

世界中の人に是非訪れて欲しいと思う。
そして戦争が二度と起こらないようにと願う。


下写真・左から
1)1€で記念撮影ができます。
2)緩衝地帯で命を落とした人たちの慰霊碑
(慰霊碑を写真に撮ることにためらいはありましたが現実を残しておきたくて撮りました)
3)壁のあった場所。手前が西、奥が東。
Reichstag,Deutscher Bundenstag
ドイツ連邦議会議事堂(帝国議会議事堂)


1884〜94年に建てられた重厚で威厳のある帝国議会議事堂は1933年に炎上。
第二次世界大戦後は西ドイツ側にあったが議会としては使用されずにきた。
東西ドイツ統一後、8年の年月をかけた大改装を終え、
屋上にあるガラス張りのドームの中を見学できるようになった。


       

フィルハーモーニー



バスから見たポツダム広場
Potsdamer Platz ポツダム広場

ベルリンの新名所ポツダム広場は、ソニー地区とデービス地区に分かれ、 映画博物館(filmmuseum Berlin)やポツダム広場劇場(Theater am Potsdamer platz)、 マルチ映画館、ショッピングセンターなどが集中している。 世界の有名建築家が腕を振るったハイテクビルを鑑賞するのも面白い。
ポツダム広場のすぐ西側に文化フォーラムがあり、アートと音楽を満喫できる地区となっている。



ソニー地区
Berliner Dom ベルリン大聖堂

新教の主教会堂で、王家ホーエンツォレルン家の菩提寺として歴代国王の石棺を納めている。
高さ114mもの大天蓋は第二次世界大戦で大被害を受け、1993年にようやく内部の修復が終わった。

早いものでもう旅行の最終日。最後の美術館巡り。

まずは文化フォーラム近辺を、と思いきや、 絵画館は13:00からということで新ナショナルギャラリーだけ先に見てもう一度戻って来ることに。

新ナショナルギャラリーは建築家30年以上前に建てられた美術館。古さを感じさせないいい建物。 展示作品は近代の絵画で、さらりと見学。

次は博物館島のペルガモン博物館へ。
古代ギリシアで発掘された大規模な遺跡がそっくりそのまま再現されている。本当に大きくて圧倒される。

次は少し離れたハンブルグ駅現代美術館へ。
この美術館はかつて駅だった建物を再建して美術館にしたので高さも広さもスケールが大きく広々とした空間が広がっている いい美術館。
質の良い現代美術作品が展示されている。コンスタントに展示作品が変わるので近くにあったらいいなと思う美術館だった。

最後は文化フォーラムに戻って絵画館へ。 ここは13〜18世紀のヨーロッパ絵画が年代ごと国ごとに展示されていてとても見やすい。 ブリューゲルやフェルメールなどもあってゆっくり時間をかけて見る。

食事の前に近くにある大きい本屋さんへ。
店頭には村上春樹のTONY TAKITANI が平積みに。村上春樹ファンの私はそんな状況を見てドキドキ。 映画になることもこの本についても全く知らなかったけれど思わずその本を購入。 ドイツ語の勉強も兼ねて読む予定。
Neue Nationalgalerie 新ナショナルギャラリー

1968年に建てられたミース・ファン・デア・ローエ設計によりガラス張りのモダンな建物。

ノルデ、キルヒナー、グロス、ディックスをはじめ、近代から現代の作品を所蔵。
私が訪れた時は100 Jahre Expressionismus という企画展が開催されていた。
Altes Museum 旧博物館(アルテス・ムゼウム)

プロシアの王室建築家として、ベルリンの都市景観を新古典主義様式で整備したシンケルの代表作。
写真で見ていたよりも実際に見ると迫力と存在感と美しさを強く感じた。


Pergamonmuseum ペルガモン博物館

古代ギリシアのペルガモン(現トルコ、ベルガマ)で発掘された『ゼウスの大祭壇』(紀元前180〜159年)が、高さ9,66mで再建。
さらに『ミレトスの市場門』や鮮やかな青色のレンガを用いた古代バビロニア『イシュタール門』と 『行列通り』(紀元前560年頃)など、 巨大な遺跡がそっくりそのまま展示されている。


下写真・左から
1)行列通り   2)イシュタール門   3)ゼウスの大祭壇
   
Hanburder Bahnhof-Museum fur Gegenwart Berlin ハンブルグ駅現代美術館

かつてベルリン〜ハンブルク間を結ぶ鉄道のターミナル駅だった建物を再建して美術館に。
贅沢なくらいに広々としたスペースに、現代美術を代表するアーティストの作品が展示されている。
1996年に開館し、ドイツ屈指の現代美術館として高い評価を得ている。
注目を集める大規模な企画展を開催し、観光客ばかりでなく、アート好きのベルリンの人たちにも人気がある。

 
Gemaldegalerie 絵画館

新ナショナルギャラリーとフィルハーモニーの奥に建設された文化フォーラムは、 複数の美術館と芸術図書館からなる複合文化施設。
その中核をなすのが、絵画館。
戦後、ダーレム美術館(旧西ベルリン)と、ボーデ博物館(旧東ベルリン)に分かれて展示されていた絵画コレクションを統合し、 1998年にオープンした。
教会の内部を思わせる白い大ホールの周りに展示室があり、13〜18世紀のヨーロッパ絵画が並ぶ。


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